「オゾン=有害」という認識が広まったのは、オゾンが⼤気汚染の原因で有害だと誤認されたためです。オゾンは、⼤気汚染の原因、窒素酸化物(NO、NO2、CH4)と紫外線が反応することで⽣成されますが、窒素酸化物は測定しづらいため、オゾンを測定することで、窒素酸化物の量を推定し、⼤気汚染の指標としています。このため、オゾンがあたかも⼤気汚染の原因だと誤認されるようになってしまったのです。
実際には、オゾンは⼤気汚染の結果、反応して⽣まれる物質だったのです。
オゾン療法(⾎液クレンジング)では、オゾンを直接体内に⼊れる訳ではありません。
⼈が呼吸で摂取する酸素の3%が過酸化⽔素などの活性酸素種になっているといわれており、 70kgの体重の⼈で1⽇に5gの活性酸素種が発⽣していますが、⼈間は⽇々これを細胞内で消去しています。
⾎液クレンジングで使う活性酸素量は0.02gで、⼈間が1⽇に処理している活性酸素種の0.04-0.4%程度にしかなりません。しかも、計算して投与されたオゾンは、抗酸化物質が豊富に存在する⾎液(⾎漿)中に混ぜ合わされるため、速やかに消去されます。
専⽤ボトルの⾎液にオゾンを混ぜ合わせると活性酸素種の⽣成は10秒くらいで終了します。
後期反応として、過酸化脂質代謝物の⽣成も数分で終了するので、患者様に⾎液を戻す時にはボトルの中や⾎液にはオゾンは残っていません。
患者様に戻す⾎液の中には反応した物質、活性酸素種と過酸化脂質代謝物だけが⼊っており、それが体の中に⼊ることでサイトカイン(免疫調節因⼦)が放出され、⾚⾎球、⽩⾎球、⾎⼩板に働きかけ、全⾝の末梢⾎管を拡張して⾎流を増やしたり、骨髄に作⽤して⾚⾎球の産出を促したりするよう働きかけます。
体内にオゾンが直接⼊るわけではないので安全といえます。
1999年まではポリ塩化ビニルのバッグを使⽤していたため、オゾンと反応し有毒ガスが発⽣したことで、副作⽤の報告もいくつかありました。しかし、2000年以降の現在はオゾン耐性のあるシリコンのルートやガラス瓶を使⽤しているので副作⽤報告はありません。
感染症の危険性については、《感染症の⼼配はない?》をごらんください。